梅が枝にあれ鶯が鶯が 正岡子規

梅が枝にあれ鶯が鶯が 正岡子規

梅に鶯とは‥とりあわせのよいもの

そもそも梅に鶯とはとりあわせのよいもの、美しく調和するもののたとえ。‥このほか、紅葉に鹿、竹に雀、花に蝶など

本当は、「梅にメジロ」だった‥?

梅の木にウグイスが止まっている様子が、よく調和しているので出来た言葉のようです。本当は、ウグイスではなくメジロだったようで‥。ウグイスとメジロはよく似ているので混同されてしまったようです。

メジロは梅の蜜を吸いに来ますが、ウグイスは小虫を食べますので、滅多に鴬は梅の木には来ないようです。とはいえ、「梅にメジロ」とならず、メジロさんには残念ですが‥

「梅が枝にきゐる鶯春かけて鳴けどもいまだ雪はふりつつ」古今和歌集

意味としては、「梅の枝に来ているウグイスは春を思って鳴くけれど、まだ雪は降り続いている」といったところでしょうか‥

で、この歌の本歌取りがこちら

    「鶯のなけどもいまだふる雪に杉の葉しろき逢坂の山」

意味としては、「鶯が鳴く春が来たけれども、いまだに降っている雪によって、杉の青葉も真っ白に見える逢坂山よ。」

梅鶯の候、読み方や意味(時期)と例文

梅鶯の候は、「ばいおうのこう」と読みます。梅の花が咲き、鶯が鳴く時節。 手紙などを書く際に、時候の挨拶として文章の冒頭に使用する文で、2月を通して使うことができます。
以下に例文を示します。

・梅鶯の候、皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお喜び申し上げます。
・梅鶯のみぎり、ますます御発展のこととお喜び申し上げます。
・梅鶯の折、皆様には益々のご健勝のほどお喜び申し上げます。

 

梅ヶ枝餅(うめがえもち)、太宰府天満宮の名物

「梅が枝」と聞くと、どうしても、この梅ヶ枝餅が連想されます(読み方は「うめがえもち」)。九州・沖縄地方、福岡県の地域ブランドのお菓子です。主に太宰府市で製造されている、太宰府天満宮の名物です。薄い皮に練り餡が入った焼餅で、梅の刻印が入る。太宰府ゆかりの人物・菅原道真の飛び梅伝説にちなんで名づけられたとか‥。

 

飛梅伝説とは‥菅原道真

梅の木が飛来して、その場所に根づいたという伝説。福岡県の太宰府(だざいふ)天満宮にある飛梅が有名。

菅原道真(すがわらのみちざね)が左大臣藤原時平(ときひら)の讒言(ざんげん)によって大宰府に左遷されるとき、邸内の梅の木に「こち吹かば匂(にお)い起こせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」と詠んだので、その梅の木が天満宮に飛んだという。

 

まとめと関連情報

梅に鶯とはとりあわせのよいもの、美しく調和するもののたとえ。そんな取り合わせを題材とした俳句などを調べてみました。

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