忝い‥意味や使い方について

なな

先日、読んでいた池波正太郎さんの本に以下のくだりがありました。「剣客商売 辻斬り(悪い虫)」からです。

天下泰平の世の中なのはよいが、ちかごろは宿無しの無頼浪人が江戸市中に激増し、腰の刀にものをいわせて、乱暴をはたらくので、町民たちは困りぬいている。
「ありがとうございました。かたじけのうございました」

忝い‥読み方・意味・使い方

忝い‥読み方

歴史小説の好きな人ならば、よく目にする表現ですよね。そうです、「忝い」は「かたじけない」と読みます。

忝い‥意味や使い方

これも文章の前後関係から想像できるのですが、Goo辞書によると‥

1 もったいない。恐れ多い。「―・いお言葉」

2 身に受けた恩恵などに対して、感謝の念でいっぱいであるさま。身にすぎて、ありがたい。「ご好意のほどまことに―・く存じます」

なにか、江戸時代にタイムスリップしたような気分になります。

忝い、辱いの違い

「忝」も「辱」もほとんど同じ意味ですが、「辱」は「はずかしい」という意味が強いようです。ちなみに、「忝」は、上に「天」、下に「心」を書いた字が本来の字で「忝」という字はその異体字です。「天」と「心」を合わせた会意文字で、天に対する際の心の意味から、かたじけない・はずかしめるの意味を表わしているとされます。

 

メールで使ってみたい武士語ランキングでなんと1位

 

メールなどで使ってみたい武士語ランキング

1位 かたじけない
2位 面目ない
3位 しばし待たれよ
4位 ~でござる
5位 参上

 

 

まとめと関連情報

思惑の読み方・意味と例文について
顰蹙の読み方、意味や書き順を調べてみた‥

コメント