臘梅や枝まばらなる時雨ぞら 芥川龍之介 ‥意味や花言葉

臘梅や枝まばらなる時雨ぞら 芥川龍之介 ‥意味や花言葉

臘梅(蝋梅)は「ロウバイ」と読みます。クスノキ目ロウバイ科ロウバイ属に属する中国原産の落葉樹です(学名:Chimonanthus praecox)。

臘梅や枝まばらなる時雨ぞら 芥川龍之介

 

和名の「ロウバイ」の語源は、漢名の「蠟梅」の音読みとされ、由来について一説には、陰暦の12月にあたる朧月(ろうげつ)にウメの香りの花を咲かせるためだと言われていますが、『本草綱目』によれば、半透明でにぶいツヤのある花びらがまるで蝋細工のようであり、かつ臘月に咲くことにちなむそうです。

蝋梅や 雪うち透す 枝のたけ 芥川龍之介

養命酒のHPには、同じく芥川龍之介の以下の1句も紹介されていました。

蝋梅や 雪うち透す 枝のたけ 芥川龍之介

薬用としては蕾が使われ、生薬名も「蝋梅」です。主に鎮咳や解熱、油に花を漬けたものを火傷に用いたとされています。芥川龍之介にも詠まれた「ロウバイ」|生薬ものしり事典|元気通信|養命酒製造株式会社 (yomeishu.co.jp)

芥川 龍之介(あくたがわ りゅうのすけ)

1892年〈明治25年〉3月1日 – 1927年〈昭和2年〉7月24日)
小説家。号は澄江堂主人(ちょうこうどうしゅじん)、俳号は我鬼(がき)。東京出身。代表作は『鼻』、『羅生門』、『地獄変』、『歯車』など。

蝋梅は「雪中四友」の一つ

蝋梅は「雪中四友」(せっちゅうのしゆう)の一つです。「雪中四友」は、文人画に好んで描かれた早春に咲く梅、蝋梅(ろうばい)、水仙、山茶花(さざんか)の4つの花をさす言葉です。

蝋梅(ロウバイ)の花言葉

蝋梅(ロウバイ)の花言葉は「ゆかしさ」「慈しみ」「先導」「先見」。蝋梅(ロウバイ)は1月2日、1月21日の誕生花です。

 

 抹茶茶碗:蝋梅(ろうばい)中村良二作

 


作者紹介:中村良二(中村秋峰の弟)

1955年昭和30年 京都市東山に生まれる
1979年昭和54年 京都府陶工高等技術専門校・成形科・研究科終了
その後、井上春峰・中村翠嵐・中村秋峰に師事し清水焼を研鑽中

まとめと関連情報

臘梅(ロウバイ)を季語とした明治時代の文豪・芥川龍之介の一句です。

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