俳句

俳句

三寒の四温を待てる机かな 石川桂郎

三寒の四温を待てる机かな 石川桂郎 三寒四温とは 三寒四温とは、三日間ぐらい寒い日が続き次の四日間ぐらい暖かく、これが繰り返されることで、中国北部、朝鮮などに顕著な現象です。 石川桂郎(いしかわ けいろう、1909年8月6日 - 19...
俳句

名月を取ってくれろと泣く子かな‥小林一茶

名月を取ってくれろと泣く子かな‥小林一茶 小林一茶は松尾芭蕉、与謝蕪村と並ぶ江戸時代を代表する俳諧師の一人で、「一茶調」と呼ばれる独自の俳風を確立しました。 子供の生存率が今よりもずっと低かった、であろう江戸時代に、次々と子供が夭逝...
俳句

名月や畳の上に松の影 其角

名月や畳の上に松の影 其角 蕉門十哲のひとり宝井其角の俳句で、この句の季語は「名月」、時期は「仲秋」です。 季語の時期を表す「仲秋」とは秋の半ばの月、旧暦の8月のことです。     名月や畳の上に松の影 其角 意味・解釈:中秋の名月の...
俳句

漱石が来て虚子が来て大晦日 子規

漱石が来て虚子が来て大晦日(大三十日) 子規 子規は漱石は同い年の1867年生まれ。子規、漱石、虚子の関係がわかる、とても興味深い句です。落語が好きだった漱石と子規は、東大予備門の頃に出会いました。 子規:(1867年10月14日〈...
俳句

天地の間にほろと時雨かな 虚子

天地の間にほろと時雨かな 虚子 天地の間にほろと時雨かな(虚子作)の意味とは まず、天地、時雨は、それぞれ、あめつち(天地)、しぐれ(時雨)と読みます。 ‥ 時雨とは‥ そもそも時雨とは‥ 1 秋の末から冬の初めにかけて、ぱ...
俳句

初霞錦帯橋を渡り度き 青木月斗

初霞錦帯橋を渡り度き 青木月斗 錦帯橋は、俳枕としても有名‥ 初霞錦帯橋を渡り度き 青木月斗 ‥ 初霞川は南へ流れけり 青木月斗 初霞(はつ‐がすみ)新年の季語 元日のころに山野にたなびく霞をいう。よほど好天気で暖かい日でな...
俳句

苗床にうす日さしつゝ穀雨かな 西山泊雲

苗床にうす日さしつゝ穀雨かな 西山泊雲 穀雨(こくう)とは(清明⇒穀雨⇒立夏) 穀雨(二十四節気の一つ)とは、穀物の成長を助ける雨のことで、『暦便覧』には「春雨降りて百穀を生化すればなり」と記されています。雨が百種類の穀物を生じさせる種...
俳句

雨の中に立春大吉の光あり 高浜虚子

雨の中に立春大吉の光あり 高浜虚子 高浜 虚子(たかはま きょし) (1874年〈明治7年〉2月22日 - 1959年〈昭和34年〉4月8日) 明治・大正・昭和の3代にわたる俳人・小説家。本名は高浜 清(たかはま きよし)。 『...
俳句

大寒の大々とした月よかな 小林一茶

大寒の大々とした月よかな 小林一茶 北半球の温帯地域では一年中でもっとも寒い季節で、極寒に抗して身体を鍛えようとする種々の寒稽古(かんげいこ)が行われるのもこのころです。大寒が明けるといよいよ立春‥。この句は小林一茶の作。寒さに凍える中、...
俳句

啓蟄の虫より早く起き出でて 山口青邨

啓蟄の虫より早く起き出でて 山口青邨 山口 青邨(やまぐち せいそん) 1892年5月10日 - 1988年12月15日)は、岩手県出身の俳人、鉱山学者。東京大学名誉教授。本名は吉郎(きちろう)。初号は泥邨。高浜虚子に俳句を師事、工...