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和歌と短歌の違いについて

和歌と短歌の違いについて

いままで和歌と短歌の違いについて考えることもなかったのですが、あらためて考えると、違いが気になりだしてちゃんと調べてみることにしました。

結論から言うと、和歌も短歌も同じもので、短歌とは和歌の様式を受け継ぐ日本文学のひとつです。作られた時代(短歌では詠われた時代)によって、和歌か、短歌か と区別されています。明治以降が短歌、それ以前が和歌です。

明治に入って、和歌を近代的な歌にしようという運動がおこり、正岡子規によって短歌と言う表現になりました。もう少し具体的には、明治になってアララギ派の歌人たちが「万葉に帰れ」を標語にした時に、呼び名も和歌から万葉時代の呼び名である短歌に戻すように提言したので近代以降は短歌と呼ぶのが主流になりました。

中学、高校の古文に出てくる歌、百人一首は、和歌の今に残るかたちであり、一月に皇居で披露される『歌会始』は和歌の伝統を継ぐ短歌の作品です。

※万葉の時代には短歌・長歌・旋頭歌・仏足石歌などの歌が作られ、これを総称して和歌と呼びましたが、平安時代になると短歌以外の形式の歌は廃れてしまって和歌=短歌になりました。

 

 

俳句と短歌の違いについて

俳句と短歌の違いは、文字数と季語です。俳句は五七五、短歌は五七五七七。短歌には必ずしも季語は必要ではありません。俳句は季語と呼ばれる季節を表す言葉を入れるのが大きな特徴です(五・七・五にとらわれない自由律や季語を入れない流派もありますが‥)。

 

アララギとは‥アララギ派とは‥

アララギ(阿羅々木)とは

『アララギ』(あららぎ)は、日本の短歌結社誌。1903年(明治36年)に伊藤左千夫をはじめとした正岡子規門下の歌人らが集まった根岸短歌会の機関誌『馬酔木(あしび)』を源流とし、1908年(明治41年)に左千夫や蕨真一郎を中心に『阿羅々木』として創刊。翌年、島木赤彦が創刊した『比牟呂(ヒムロ)』と合併し、『アララギ』と改題された。

アララギ派とは

子規の短歌論を信奉し『アララギ』に拠った歌人たちをアララギ派と称する。写実的、生活密着的歌風を特徴とし、近代的な人間の深層心理に迫り、知性的で分析的な解釈をしている。アララギの系譜を引く結社全てを合わせると現在に到るまで歌壇の最大勢力である。1997年の『アララギ』の分裂に伴って『アララギ派』という結社誌が新たに創刊されたため、以降は、両者を区別するためアララギ系と言い換えるようになった。広義の意味でアララギ系に分類される結社には『新アララギ』、『短歌21世紀』、『未来』、『塔』、『歩道』などの全国結社のほか、『柊』、『林泉』、『群山』、『関西アララギ』等をはじめ多くの地方結社がある。

 

アララギ派の歌人

石原純
伊藤左千夫(馬酔木創刊)
伊藤生更
今井邦子
梅村敏子
扇畑忠雄
大河原惇行(短歌21世紀)
大黒富治
大原寿恵子
鹿児島寿蔵
雁部貞夫
古泉千樫(アララギ退会)
河野愛子
小暮政次(短歌21世紀)
小谷心太郎
五味保義
近藤芳美(未来創刊)
斎藤茂吉
佐藤佐太郎(歩道創刊)
志田周子
柴生田稔
島木赤彦(比牟呂創刊)
清水房雄
釈迢空(アララギ退会)
杉浦翠子
杉浦明平
住友友成
高安国世(塔創刊)
土田耕平
土屋文明
徳田白楊
長塚節
中村憲吉
中村徳也
原阿佐緒
原知一
星野徹
結城哀草果
蕨真一郎
平福百穂
広野三郎
藤森朋夫
別所直樹
岡麓
細谷雄二
松井芒人
三ヶ島葭子(アララギ退会)
村山道雄
森山汀川
山口茂吉
吉田正俊
吉村睦人
渡辺直己
山宮允

 

まとめと関連情報

いままで和歌と短歌の違いについて考えることもなかったのですが、あらためて考えると、違いが気になりだしてちゃんと調べてみることにしました。結果、和歌も短歌も同じもので、短歌とは和歌の様式を受け継ぐ日本文学のひとつであることがわかりました。

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