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名月や畳の上に松の影 其角

名月や畳の上に松の影 其角

蕉門十哲のひとり宝井其角の俳句で、この句の季語は「名月」、時期は「仲秋」です。 季語の時期を表す「仲秋」とは秋の半ばの、旧暦の8のことです。

    名月や畳の上に松の影 其角

意味・解釈:中秋の名月のさやかな光が部屋の中まで射し込んで、庭の松が畳の上にくっきりとその影を落としていることだ。

月百姿 名月や畳の上に松の影 其角

蕉門十哲のひとり宝井其角の俳句「名月や畳の上に松の影」という俳句をそのまま画題にした作品です。発想が素晴らしいのですが、その前に、絵にしたいと思うほどの1句でった、それほどの情景がまざまざと思い浮かぶ名句だったということでしょう‥。

 


月岡 芳年(つきおか よしとし)

1839年4月30日(天保10年3月17日) – 1892年(明治25年)6月9日
幕末から明治中期にかけて活動した浮世絵師。姓は吉岡(よしおか)、のちに月岡。本名は米次郎(よねじろう)。画号は、一魁斎芳年(いっかいさい よしとし)、魁斎(かいさい)、玉桜楼(ぎょくおうろう)、咀華亭(そかてい)、子英(しえい)、そして最後に大蘇芳年(たいそ よしとし)を用いた。

河鍋暁斎、落合芳幾、歌川芳藤らは歌川国芳に師事した兄弟弟子の関係にあり、特に落合芳幾は競作もした好敵手であった。また、多くの浮世絵師や日本画家とその他の画家が、芳年門下もしくは彼の画系に名を連ねている。

月岡芳年、浮世絵の連作:『月百姿(つきのひゃくし)』とは

月百姿』(つきのひゃくし、つきひゃくし)は、月岡芳年が1885年(明治18年)から1892年(明治25年)、数え47歳から54歳の時に発表した浮世絵の連作。月をテーマとした全100点揃物の大判錦絵で、のべ8年を掛けて完結し、1892年(明治25年)6月の芳年の死の直後に100作品に目録と序文を添えた画帖が発売されました。

ちなみに、其角の句を元に描かれた浮世絵は、5番目に紹介されています。

 

月岡芳年の連作「月百姿」十六番目、月耀如晴雪‥菅原道真

月岡芳年の連作「月百姿」の、十六番目の作品です。
梅に関わる伝説が多い菅原道真には、父の菅原是善(これよし)が梅の樹に忽然と現れた童子をわが子として育てたという伝説もあります。この絵は、梅の花が美しい月夜に父に詩を詠むように言われた11歳の道真がさらさらと筆をすすめ、初めて詩を詠んだ光景を描いています。

「月耀如晴雪(げつようせいせつのごとく) 梅花似照星(ばいかしょうせいににたり) 可憐金鏡転(あわれむべしきんきょうてんじて) 庭上玉房馨(ていじょうにぎょくぼうのかおれるを)」

 

「中秋」と「仲秋」とどちらが正しいのか?

一口に、「チューシューのメイゲツ」といっても、「中秋」なのか「仲秋」、「名月」なのか「明月」なのか、これまではいろいろな記載があったようです。つまり、「中秋の名月」のほか、「仲秋の名月」「中秋の明月」「仲秋の明月」などのように‥。現在、NHKでは「中秋の名月」に表記を統一しているようです。

待宵(まつよい)、十六夜(いざよい)‥とは

旧暦8月15日(2022年は9月10日)「十五夜・満月」の前日14日の夜は、待宵(まつよい)、以下16日から20日まで順に、十六夜(いざよい)、立待(たちまちづき)、居待月(いまちづき)、臥待月(ふしまちづき)、更待月(ふけまちづき)という言い方があります。

ちなみに、「おぼろ月夜」「おぼろ月」「おぼろ」は、春のことばで、「中秋の名月」とは関係はないようです。

2018年~2027年の中秋の名月の日と満月の日

「十五夜」というのは「新月の日を1日目としたときの15日目の夜」ということですが、この日に満月になるとは限りません。2027年までの中秋の名月の日付を計算しているサイトがありましたので引用させていただきました。※2021年から2023年は日付が一致、その他の年は名月が1日か2日早い。

中秋の名月  満月
2018年 9月24日 9月25日
2019年 9月13日 9月14日
2020年 10月 1日 10月 2日
2021年 9月21日 9月21日
2022年 9月10日 9月10日
2023年 9月29日 9月29日
2024年 9月17日 9月18日
2025年 10月 6日 10月 7日
2026年 9月25日 9月27日
2027年 9月15日 9月16日

 

月齢カレンダー(月の満欠と、月齢及び潮名)

月の満欠と、月齢及び潮名をカレンダー風にまとめたサイトを見つけました。調べたい年の年月日「西暦年月」を指定して「計算:再表示実行」ボタンを押すと、結果が表示されます。とても便利です。

 

「中秋」八月十五日の決め方

「秋が七月~九月」「中秋の名月は八月十五日」というのは現在の暦ではなく、天保暦(いわゆる「旧暦」)による日付です。現在、正式に旧暦を発表する機関はありませんが、かつての法則と同様に太陽と月の動きを元にして旧暦を計算することは可能です。

具体的には「秋分の日(祝日としてではなく、天文学としての日付)以前の、一番近い朔(新月)の日を1日目(旧暦八月一日)として、15日目を中秋とする」と決められます。2018年の場合、秋分の日は9月23日、直前の朔の日は9月10日です。

 

名月や伊予の松山一万戸 子規

 

    名月や伊予の松山一万戸 子規

 

名月や池をめぐりて夜もすがら 芭蕉

 

    名月や池をめぐりて夜もすがら 芭蕉

中秋の名月の今夜、月の映る池のほとりを歩きまわって、一晩じゅう月見をすることである。

 

菜の花や月は東に日は西に   与謝蕪村

    菜の花や月は東に日は西に   与謝蕪村

春の夕暮れの風景を描写した俳句であり、昇り始めた満月に近い月と、沈んでゆく太陽を対比したものです。

まとめと関連情報

蕉門十哲のひとり宝井其角の俳句「名月や畳の上に松の影」から、いろいろと連想が浮かぶままに調べてみました。素人にも、情景がありありと浮かぶ名句です。

長月は何月のこと?読み方や由来、異名について‥
夏の月蚊を疵(きず)にして五百両 其角
月に雁‥読み方や意味と切手と‥
こむな夜か又も有うか月に雁 歌川広重 ‥
名月や畳の上に松の影 其角
月岡芳年の連作「月百姿」十六番目、月耀如晴雪‥菅原道真

 

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