サイトアイコン ふるさと情報いろいろ

衣更着や稍なまぬるき不二颪 正岡子規

衣更着や稍なまぬるき不二颪 正岡子規

旧暦2月を如月(きさらぎ)と呼び、現在でも新暦2月の別名としても使用しています。如月は、衣更着(きさらぎ)とも言い、まだ寒さが残っていて、衣を重ね着する(更に着る)月という意味・由来となります。

そんな「きさらぎ」を季語とした子規の俳句です。

衣更着や稍なまぬるき不二颪 正岡子規

ふじ‐おろし(富士颪・不二颪)とは

不二颪をコトバンクで調べると(読み方は、ふじおろし)
① 富士山から吹きおろす風。
※光悦本謡曲・富士太鼓(1595頃)「誠の富士おろしに絶えずもまれて、すそ野の桜四方へぱっとちる」
② 富士山の形に似せた大編笠。富士笠。
※浮世草子・男色大鑑(1687)六「富士おろしと云大あみ笠をぬげば」

きさらぎの笈摺赤し子順礼 正岡子規

こんな句もありました。

きさらぎの笈摺赤し子順礼 正岡子規

笈摺(おいずる)とは、巡礼などが、着物の上に着る単(ひとえ)の袖なし。羽織に似たもの。笈(おい)で背が擦れるのを防ぐものという。左、右、中の三部分から成り、両親のある者は左右が赤地で中央は白地、親のない者は左右が白地で中央に赤地の布を用いる。

巡礼と遍路の違い

ちなみに、巡礼と遍路の違いですが、巡礼とは、寺院などの神聖な場所を巡ってまわる旅の事で、遍路とは決まった順路に従って仏寺等を参拝してまわる事だそうです。

如月は何月‥意味や読み方、由来、異名‥

如月は何月、読み方は‥

如月は「きさらぎ」と読みます。日本では、旧暦2月を如月(きさらぎ)と呼び、現在でも新暦2月の別名としても使用しています。グレゴリオ暦で年の第2の月に当たり、通常は28日、閏年(うるうどし)では29日となます。

如月の由来について

如月は、衣更着(きさらぎ)とも言い、まだ寒さが残っていて、衣を重ね着する(更に着る)月という意味・由来となります。

2月(如月)の異名

英語の呼び名である February はローマ神話のフェブルウス(Februus)をまつる祭りから取ったと言われています。2月は如月の他に、次のような別名(異名)もあります。

いんしゅん(殷春)、うめみづき(梅見月)、きさらぎ(如月・衣更月)
けんうづき(建卯月)、ちゅうしゅん(仲春)、なかのはる(仲の春・中の春)
はつはなつき(初花月)、ゆききえつき(雪消月)、ゆきげしづき(雪消月)
れいげつ(麗月・令月)、をぐさおひつき(小草生月)

 

和風月名(わふうげつめい)‥意味、由来

和風月名(わふうげつめい)とは、旧暦の季節や行事に合わせたもので、現在の季節感とは1~2ヶ月ほどのずれがあります(現在の暦でも使用されることがあります)。和風月名の由来については諸説あるようですが、代表的なものは以下となります(引用:国立国会図書館)。

和風月名
旧暦の月 和風月名 由来と解説
1月 睦月(むつき) 正月に親類一同が集まる、睦び(親しくする)の月。
2月 如月(きさらぎ) 衣更着(きさらぎ)とも言う。まだ寒さが残っていて、衣を重ね着する(更に着る)月。
3月 弥生(やよい) 木草弥生い茂る(きくさいやおいしげる、草木が生い茂る)月。
4月 卯月(うづき) 卯の花の月。
5月 皐月(さつき) 早月(さつき)とも言う。早苗(さなえ)を植える月。
6月 水無月
(みなづき、みなつき)
水の月(「無」は「の」を意味する)で、田に水を引く月の意と言われる。
7月 文月
(ふみづき、ふづき)
稲の穂が実る月(穂含月:ほふみづき)
8月 葉月
(はづき、はつき)
木々の葉落ち月(はおちづき)。
9月 長月
(ながつき、ながづき)
夜長月(よながづき)。
10月 神無月(かんなづき) 神の月(「無」は「の」を意味する)の意味。全国の神々が出雲大社に集まり、各地の神々が留守になる月という説などもある。
11月 霜月(しもつき) 霜の降る月。
12月 師走(しわす) 師匠といえども趨走(すうそう、走り回る)する月。


⇒ 和風月名(わふうげつめい)の覚え方

まとめと関連情報

如月について調べてみました。如月は「きさらぎ」と読み、現在でも新暦2月の別名としても使用しています。如月のほかに、いんしゅん(殷春)、うめみづき(梅見月)などたくさんの別名もあります。


グレゴリオ暦を簡単に説明すると‥西暦と同じで‥
和風月名(わふうげつめい)の覚え方
弥生は何月‥意味や読み方、由来、異名‥
卯月は何月‥意味や読み方、由来、異名‥
如月は何月‥意味や読み方、由来、異名‥
時候の挨拶一覧(2月上旬・中旬・下旬)
時候の挨拶一覧(3月初旬・中旬・下旬)
衣更着や稍なまぬるき不二颪 正岡子規

 

モバイルバージョンを終了